Career カテゴリのイメージ

昇給交渉はどう切り出すか。感情ではなく材料で押す

昇給交渉は、感情や生活事情ではなく材料で押すのが基本になる。「頑張っているので上げてほしい」は交渉ではなくお願いで、通るかどうかが相手の気分に依存してしまう。雇う側の論理、つまり「この人に払う額を上げる合理性」を材料で示すのが交渉だ。

切り出すタイミングは評価面談

昇給の原資と枠は、評価サイクルに沿って決まる。だから話を出すべき場所は、査定が確定した後ではなく、評価面談やその前の1on1だ。確定後に不満を言っても翌期まで動かない。「次の評価で昇給を目指したい。何が足りていて何が足りないか」を先に聞いておくと、次の面談が交渉の場になる。

揃える材料は3つ

・実績。この1年で何を出したか。数字と、意思決定への影響で ・市場価値。同職種・同経験年数の相場。転職サイトの求人票やエージェントの情報で十分 ・拡大した責任。担当範囲や難易度が入社時・前回査定時からどう増えたか

特に市場相場は強い。個人の頑張りの評価は主観で割れるが、「この職種の相場はxxx万円で、現在の給与との差はこれだけある」は客観の話になる。会社にとっても、辞められて採り直すコストとの比較で判断できる材料になる。

話し方は淡々と

材料が揃ったら、伝え方は淡々とでいい。

・「昇給の相談をしたい」と目的を先に言う ・実績と相場を並べて、希望額かレンジを具体的に言う ・その場で結論を求めない。「次の査定で反映してほしい。足りないものがあれば教えてほしい」で引く

脅しに聞こえる言い方(辞めますよ、他社からオファーが)は、本当に辞める覚悟がある場合以外は避ける。カードを切るなら一度きりだ。

通らなかったときの読み方

材料を揃えても通らないことはある。そのときに重要なのは理由の中身だ。「原資がない」「等級制度上ここが上限」なら、その会社での給与の伸びしろが構造的に見えたことになる。個人の努力で埋まらない差だと分かったなら、転職副業を含めて選択肢を広げるフェーズに入っていい。交渉は、上がればもちろん収穫だが、上がらなくても「この会社の天井」という情報が収穫になる。

まとめ

・お願いではなく交渉に。雇う側の論理に乗る材料を揃える ・場所は評価面談。確定後ではなく、確定する前に動く ・材料は実績・市場相場・責任の拡大の3つ。相場が特に強い ・淡々と具体額を言い、その場で結論を求めず引く ・通らない理由が構造的なら、それは転職判断の材料になる