WordPressをやめて「エージェント駆動」の個人ブログにした話
このブログ、実は中身をまるごと作り替えた。WordPress をやめて、記事を書くのも・公開するのも・人気記事を並べるのも、AIエージェントが回す仕組みにした。
むずかしい話に聞こえるかもしれないが、やったことはシンプルだ。「個人ブログには大げさすぎた部分」を、軽いものに置き換えただけ。この記事では、その全体像をなるべく専門用語なしで説明する。
WordPress は「立派すぎた」
WordPress は世界で一番使われているブログの仕組みで、何でもできる。でも個人ブログにとっては、できることが多すぎた。
- 記事を書くたびに管理画面にログインする
- 記事はぜんぶ「データベース」という箱にしまわれる
- 人気記事やアクセス解析は、追加の部品(プラグイン)を入れて動かす
- その部品は定期的に更新・メンテしないと壊れる
要するに、運用するのに人間が張り付く前提でできている。個人でやっていると、書く気力より先に「管理画面を開くのが面倒」が勝って、更新が止まる。これが一番の問題だった。
やったこと:大げさな部分を軽いものに置き換える
そこで、重い部品を一つずつ「もっと簡単な等価物」に置き換えていった。並べるとこうなる。
| WordPress でやっていたこと | 置き換えた先 |
|---|---|
| 管理画面にログインして記事を書く | テキストファイルを1枚置くだけ |
| 記事をデータベースに保存 | ファイルがそのまま記事になる |
| プラグインでアクセスを集計 | アクセス記録をただ数えるだけ |
| 更新のたびに手で「公開」する | 合図のファイルを1個置くと自動で公開 |
| プラグインの更新・保守 | ほぼ不要(ただのページなので壊れにくい) |
記事が「ただのテキストファイル」になったのが効いている。ファイルになるということは、人間でなくても編集できるということ。ここがエージェント駆動への入り口になった。
全体像:ブログが「自分で回る」
いまのブログはこういう流れで動いている。
あなた(ネタを決める / 公開してOKと言う) │ ▼ エージェント(記事を書く → 公開する) │ ▼ サイト(ただのページなので表示が速い) │ ▼ アクセス記録を数える → 人気記事が自動で並ぶ人間がやるのは上の2つ、「何を書くか決める」と「出していいと言う」だけ。あとは下に向かって自動で流れていく。
「エージェント駆動」って何をしているのか
エージェントというのは、指示を理解して自分で作業する AI のことだ。このブログでは2体が役割を分けて働いている。
- 1体目 … 記事を書く担当
- 2体目 … サイトの見た目やインフラを整える担当
2体が同じブログを別々の場所から触ると、作業がぶつかってしまう。そこで1枚の共有メモを置いて、「今どうなっているか・次に何をするか」をそこに書き合うようにした。人間のチームが引き継ぎノートを共有するのと同じだ。相手が AI なので、書き方の様式だけはきっちり決めてある。
公開のやり方も拍子抜けするほど単純だ。記事を書いたエージェントは、合図のファイルを1個置く。
touch .deploy-requestこれだけ。あとはサーバー側が合図に気づいて、サイトを自動で作り直して公開する。エージェントには「公開する力」だけを渡し、「壊す力」は渡していない —— つまり実行できる作業を固定してあるので、暴走のしようがない。安全と自動化を両立させる勘所はここだった。
記事の住所(URL)はそのまま保った
作り替えで一番気をつけたのが、読者から見た変化をゼロにすることだ。
WordPress 時代の記事には、それぞれ「住所」にあたる URL がある。仕組みを変えても、この住所が変わると、検索からの訪問者や、どこかに貼られたリンクが全部迷子になってしまう。
だから中身の仕組みは総取っ替えしつつ、記事の URL と構造は WordPress の頃のまま維持した。読者からは、見た目も住所も変わっていないように見える。裏側だけが軽くなった、というわけだ。
やってみて思うこと
WordPress は「人間が管理画面で操作するブログ」として完成されている。だからこそ、操作する人間が動かなくなると止まる。
軽い仕組み+エージェントにすると、ブログが「自分で動くもの」に近づく。記事はただのファイル、公開は合図ひとつ、人気記事はアクセスを数えるだけ —— どれも人手のいらない作業に落とし込める。
面白いのは、この作り替えそのものもエージェントと一緒にやった点だ。人間は隣で「こっちの方向で」「それは違う」と指していただけ。個人ブログにかかる手間は、たぶんこの方向でゼロに近づいていく。